2020年度主将を務めました角田です。
2020年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、様々なことが例年とは大きく異なるシーズンとなりました。新歓活動はオンラインに、春季大会・夏合宿は中止となりました。さらに、緊急事態宣言下では、ラグビーどころか家から出ることすら難しい状況となりました。こうした中では、多くの困難や我慢が続き、悔しい思いをすることも多々ありました。ただその一方で、こうした状況だからこそ、改めてBYBが持つ多くの魅力に気づくことができました。
その中で私が感じたBYBの最大の強みは、「主体性」です。
昨シーズンは3月末から約3か月間の練習を行うことができず、緊急事態宣言下では、先行きの見えない毎日が続きました。しかし、チームの誰一人この困難な状況に諦めることはありませんでした。それぞれの部員が今できることは何かを考え、オンラインミーティングで共有を繰り返しました。この中でも、上下関係なく意見交換ができたため、結果として活動できない期間がとても有意義なものとなり、活動再開後の強い基盤となりました。コロナという予期せぬ大きな障壁にぶつかっても、自分たちで乗り越えようとする主体性が、目標達成に向けての強い原動力となりました。こうした主体性は指導者に頼らず、学生主体で活動するBYBの最大の強みであり、代々受け継がれてきた「自分たちで考え、行動する」というBYBらしさに他なりません。
振り返ってみれば、私が入部した理由もこの主体性にありました。初心者から花園経験者まで幅広い選手がいるチームで、自分たちのラグビーを自分たちで作り上げていく環境に興味と憧れを持ったのが入部の決め手でした。実際に、一年生のうちから上級生と一緒に組織運営や方針に関わる機会もあり、一人一人が自ら考えることを求められました。
また、この主体性は、自分たちで練習や組織運営といったハード面を取り仕切るだけでなく、自分たちでチームの雰囲気や空気感といったソフト面を作り上げていくことも意味します。入部して一番衝撃を受けたのは、試合中、ベンチからの鼓舞や盛り上げがどのチームより活発だったことです。苦しい流れの中でも、試合に出てないメンバーの声掛けが雰囲気を変え、ひいては戦況を変える場面を何度も経験しました。自分たちで士気を挙げ、BYBの空気感を作っていく、これもBYBの主体性が発揮されている部分だと感じます。
このように自分たちで考え、行動していく過程には、もちろん様々な困難や課題が生じます。しかし、その分多くのやりがいや学びを得ることができます。そして何より、結果を残せた時に仲間と分かち合う喜びは、何にも代え難い人生の宝となるのです。
2021年度からは一部リーグで日本一に向けた戦いが始まります。同じ「日本一」でも、“主体性を持って自分たちで勝ち取った「日本一」”というタイトルには、その言葉以上に大きな意味が含まれているでしょう。
新入生の皆さんもBYBでしか掴み取れないものを追いかけてみませんか。皆さんがBYBの一員としてご活躍する日を心待ちにしています。
第87代主将 角田 匠